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全編、ささやくような
| 写真 | 商品名 |
![]() | 唇で壊される。 (SHY NOVELS 195) |
寂しくて寂しくて、自分が寂しいことにも気付いていないチカ。
二人の恋にまつわる、不安や気持ちのすれ違い。
BLにはよくある話です。
一見すると抑揚のない平板な印象なのに、全編に渡る何とも言えない暗く退廃的なそれでいて薄皮の下には熱いものが流れているようなムード。
私は橘紅緒さんの作品、これが3作めなんですね。
最初に読んだ「ラブシック」がどうも合わず、単に雰囲気先行の見た目オシャレ?な話ばっかなのかなーと、思ってました。
「ラブシック」では登場人物すべてが嘘臭い生活感の無い感じがして…キミら、大学生がそれでいいのか?とオバサン目線になってしまい(笑)
どうかすれば、この作品も似たところはある。
のですが。
恋愛に臆病なカンナの意地らしさが、大人びたチカの哀しい微笑みが、全編吐息まじりのささやくような会話が、もう胸をキュゥゥゥッと絞りました。こちらはちゃんと血の通った温かいキャラクターだったと思います。
特に「灯り」と「キス」の使い方、描き方が効果的。
奈良さんのイラストもエロ度数超低めなのに、せつない感じでよかったし。すべてがカンナとチカの寄り添い、手をつなぎ、抱き合う場面のイラストで、それもある意味めずらしいのかもしれません。
ただ、チカの制服が途中から変わっていて、アレレ?
しばらく考えて…「転校」したのか?と、まぁ、そんな風にやや読者に不親切かもしれませんが。
何回も読めばわかってくるし、想像せよ、ってことかも。
引用元:全編、ささやくような
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