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厳しくも心弾む冬を経て、ともにクリスマスを迎える喜びを歌おう


写真商品名
冬至まで〈上〉
 元女優のエルフリーダは愛犬ホラスを連れて南英に移り住み、オルガニストだったオスカーと親しくなる。ガイ・フォークスの花火の夜、オスカーは思いもかけない不幸に見舞われる。エルフリーダはオスカーとともに、オスカーが少年の日を過ごしたスコットランドの古い邸宅に向かう。

 世代も境遇も全く異なる人々が何かに導かれるようにスコットランドの古い邸宅に集い、新たな生を生き始める――クリスマスを迎えようとする厳寒のスコットランドを舞台に、生と死、人の温もりと絆を描く感動的な作品。

 60代のエルフリーダとオスカー、30代のキャリーとサム、10代のルーシー。この5人がどのようにしてひとところに集まり、どんな物語を繰り広げていくのか。厳しくも心弾むスコットランドの冬が5人の目を通してきめ細やかに描かれ、ともにクリスマスを迎える喜びに読者を誘う。

 行き違いや心痛む出来事もあるが、それを補って余りあるほどの救いもある。厳かな中に深い喜びを秘めたラストシーンでは、たぶんこうなるはずだと予測していたにもかかわらず、涙が止まらなかった。これほど感動的なラストシーンは他にはないのではないか。

 この物語はぜひクリスマスのころに読んでいただきたい。クリスマスに人の温かさを感じたい方にお薦めする。

引用元:厳しくも心弾む冬を経て、ともにクリスマスを迎える喜びを歌おう

山本ゆかり

 東大医学部卒、現在テキサス大学癌センター勤務とのこと、どんなものかと迷ったが好奇心に負けた。割と当たりだった。短編集なので出来不出来はあるが、表題作がやはりよく書けていると思う。最近はやりの医学部やら医学界の内情告発的な臭いは全くなく、純粋に「物語」。かえって、どのあたりが本当でどのあたりが嘘なのか調べる楽しみができてしまった。
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