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悪意と屁理屈にみちた本


写真商品名
裁判員制度の正体 (講談社現代新書)
本書では裁判員制度のさまざまな問題点を攻撃している.問題点を知ることは重要だが,悪意をもって攻撃し,問題を解決するのでなく問題があるから破壊してしまおうという態度が適切なものだとはかんがえられない.本書では裁判員制度が憲法に違反しているということをくりかえし主張しているが,それは裁判員制度が他の法律とのあいだには矛盾がないので,無理矢理,憲法をもちだして屁理屈をならべているとしかおもえなかった.問題点を知るのには役にたつだろうが,あまりおすすめできない.

引用元:悪意と屁理屈にみちた本

井川あゆこ

 裁判員制度について数冊、本を読む機会があったが、本書は批判が論理的かつ明確でよくわかる。
 本書の「裁判員制度批判」の論点は多々あるが、素人が高度な法的判断を求められる「事実認定」や「量刑」を判断することの弊害が大きな柱である。裁判事例などを通して具体的に解説しており、「事実認定」とはどうゆうことか、「量刑」とは何かが良くわかる。
 もうひとつ秀逸な批判点は「みんなで決めたこと」批判。一見、民主的に見えるこの制度の欺瞞を鋭く指摘している。江戸時代の村裁判の実例を挙げて「多数決」の恐ろしさについて考えさせられる。「みんなで決めたこと」だから万事OKではなく、重要な人権に関わる問題においては特に、慎重な根拠の精査が大前提であり、法律とその専門知識はそれを保障していることが示されている。
 法律の専門家は法の定める範囲でその判断を争うが、法的知識が無い人は法に制約されない。このようにして下された決定で人生が左右される被告人の権利はどうなるのだろうか。こんな制度では「冤罪」が増えることは必然だろう。
 「裁判員制度」の問題点を知りたい人にお勧めです。手軽ですが深い批判書です。

引用元:

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